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株式会社ジェイ・シー・アイ関連パブリシティ
2000年4月20日

日本経済新聞 「問われる情報開示」




株価の乱高下などを背景に、企業のディスクロージャー(情報開示)のあり方が改めて問われている。 企業は現行規制に沿って開示すれば十分だと言えるのか。適正な株価形成を促すにはどんな情報開示が望ましいか。 企業と市場の綱引きが始まっている。

上場控え取材拒否


「今日までマスコミへの情報開示を自粛していました。これからは積極的に開示します。」3月10日、 東京証券取引所マザーズに上場したクレイフィッシュの松島庸社長は、上場日の記者会見で頭を下げた。
同社は2月10日の有価証券届け出書の提出からマザーズ上場日までマスコミの取材を一切拒否した。 自社のホームページも一時閉鎖、東証が投資家などに配信する電子メールサービスへの社長コメント掲載も 拒否し、目論見書以上の情報開示を徹底して避けた。会社側は、米店頭株式市場(ナスダック)とともに 日米に同時上場するため、公開前に目論見書以外の情報開示を禁じた日米証券取引法の解釈を米国並みに 厳しくしたと説明する。

ただ、米国のベンチャー市場に詳しい日本コンサルティング・インターナショナルの浜口直太社長は 「目論見書だけでベンチャー企業の投資を決断するのは困難」と疑問を呈する。「米国では経営者を見て 投資判断することが多い。上場を控えた経営者がメディアや投資家に戦略を語るのは普通」(浜口氏)だという。

大きい投資リスク


6月に創設するナスダック・ジャッパンを含め、新興企業向けの市場が相次ぎ立ち上がり、日本でもベンチャー企業の株式を一般の 投資家が売買する機会が増えている。創業間もないベンチャー企業への投資リスクは大きい。
「必ず社長の口から投資家に事業内容や投資リスクを説明してもらっている」と話すのは、未公開のベンチャーを対象にした投資ファンド運用する ソフトキャピタル(東京)の相場昇取締役。投資案件の財務内容や将来性などを厳しく調査するのはもちろん、 会計士が財務状態を調査し、中立的立場のアナリストが将来性を評価する。投資家からは「情報開示を受けて納得した」 という内容の確認書も提出してもらう。
ファンドが募集対象とするのは一般の個人投資家。募集人数は公募扱いにならない49人以下で、有価証券 届け出書の提出は義務付けられない。相場氏は「届け出書や目論見書に記載されるのは過去の実績。 大企業と異なり、将来性を含めたベンチャーの価値を過去の数字で評価できるわけがない。」と自前の情報開示手法に 自身を見せる。
4月7日、マザーズ上場のメッツは、3月期決算の上場企業の先陣を切って決算を発表した。記者会見の 席上で永田典久社長は「万全の経営管理体制を敷いています」と胸を張った。
個人投資家意識を

同社の株主資本比率は2000年3月期末でほぼ100%貸借対照表の負債の部は社会保険費用の154万円のみ。 日次決算の導入で日々の経営状況を把握している。「マザーズ企業は経営内容に疑問を持たれがち。 他の企業との違いを強調したかった。」(永田社長)という。
現行の規定では投資家は目論見書の情報だけで新興企業への投資を決断しなくてはならない。個人の株式投資が 増える中、投資判断をするための情報量を増やす規定作りが急務になっている。


     
  
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