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株式会社ジェイ・シー・アイ関連パブリシティ
1998年5月9日

日本経済新聞「盛り上がるスポーツバー」



都市部の若者を中心に、大スクリーンでスポーツ観戦を楽しむスポーツバーの人気が高まっている。 サッカーのサポーターがスポーツバーに集まって応援する光景は日常化。 不特定のスポーツファンを対象に、世界各地のスポーツの映像を流すバーも増えつつある。若者はスポーツ観戦をコミュニケーションの手段として活用しているようだ。  

料理に選手の名前

「自宅で一人でテレビ観戦するより、ここで友人相手に評論家気分でおしゃべりしながら、観戦したほうが楽しいです」  
ビールを片手にこう語るのは、東京・六本木の東京スポーツカフェで会社の同僚二人と歓談していた須藤功参(31)。  
店内の六台の画面は、米プロバスケットボール(NBA)のプレーオフの映像を衛星中継で映し出している。米国を中心に世界各地のスポーツの映像を流す。 好みの試合をビデオで見るサービスもある。

料理のメニューは有名選手の名前をもじったものばかり。「マイク・タイソン・チーズバーガー」「マラドーナ・シュリンプ・パスタ」といった具合だ。  
ブッシュクラブ(千葉県柏市)は内装にスポーツ用品を積極的に取り入れている。バスケットボールのリングや選手のサイン入りのラグビージャージーを装飾代わりに使っている。 オーナーの末永卓也さん(35)が「学生時代のラグビー仲間と語らえる場所を持ちたい」という思いを実現させた店だ。  

こうした店でスポーツを話題にしながら、飲食を楽しむ生活は若者の間に浸透しつつある。大リーグやNBAといった米プロスポーツがけん引役となり、 スポーツ観戦がエンターテインメントとして急速に普及したことが影響している。  「ユニホームや応援が派手な米国のプロスポーツは流行の先端を行く感じがするし、飲食の際の話題にもちょうどいい」(27歳の会社員、壷田智明さん)
米国ではほとんどの町にスポーツバーがあるが、若者の意識の変化を受け、日本でも根付く環境が整ってきたといえそうだ。

肥えたファンの目

若者のスポーツバーとのかかわり方は大きく分けて2種類ある。
一つは特定のチームや競技のファンが集まるスポーツバーで、 スタジアムで熱狂するファンとの一体感を味わおうとするものだ。
もう一つは東京スポーツカフェやブッシュクラブのようなオールラウンド型スポーツバー。特別な試合の開催日を除けば、熱狂を目的に来客する客はいない。
スポーツファンの行動を社会学の面から考察している小椋博香川大教授は「実際に取り組む、競技場での観戦に続く、スポーツとの第三のかかわり方として、スポーツを語ることが台頭してきた」と分析する。
目が肥えたスポーツファンが増え、冷静にスポーツ観戦するスタイルが浮上してきたことが、背景にありそうだ。 「スポーツ関連の批評家やライターを名乗る若者が増えていることも、語りの文化が育ってきた表れ」(小椋教授)という。
スポーツ観戦市場の拡大を見越して、米外食大手、フライデイズ・ホスピタリティ・ワールドワイド(ダラス)は、日本でスポーツバーのチェーン化に着手した。

日本窓口の日本コンサルティング・インターナショナルの浜口直太社長は「外観は米国式でも、映像は日本のものを中心に据える」という。

映像ソフト充実課題

ただ、スポーツバーの生命線といえる映像ソフトをそろえるのは意外に難しい。 日本でも、米国のようにスポーツ専門のケーブルテレビの充実が欠かせないとの指摘は多い。
課題はあるにせよ、若者がスポーツ観戦を多様な方法で楽しむ流れは変わりそうにない。 地域性を強調したり、特定の競技に絞って映像を提供する店など、特色を打ち出したスポーツバーが今後も増えそうだ。 


     
  
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